カスタマイズやDIYなどを凝らして、魅力的な暮らし方を実践している方のノウハウをご紹介します。

住まいが教えてくれたもの。手づくりの愛着ある部屋で日々を丁寧に生活すると、ワークライフバランスも調和する 【1】:佐藤 綾子(仮名)

天井が高く見える壁紙をセレクト。奥行きも感じさせる効果が

都心に近くアクセス良好の利便性と、 「都会過ぎない」 ほどよいバランスで子育て世代からも人気の高い中原エリア。最近、自分らしい住まいづくりを望む人が増えた背景から、賃貸でも自分好みのお部屋にこだわる人が急増中。そうした 「カスタマイズ賃貸」 を利用して、創意工夫を凝らし、素敵に暮らしている佐藤 綾子さん (仮名) のこだわりを教えていただきました。

佐藤さん (仮名) は東横線沿線にお勤めの 20 代会社員。その持ち前のセンスでお部屋を素敵にカスタマイズし、自分らしくこだわりに満ちた生活を送っていらっしゃいます。

自作のダイニングテーブルは、デザインもオリジナル。なんといってもタイルのモザイクアートがひときわ魅力的。
自作のダイニングテーブルは、デザインもオリジナル。なんといってもタイルのモザイクアートがひときわ魅力的。

自分で壁紙や床材を選べる 「カスタマイズ賃貸」 に出合えたことで実現された、住まいに求める理想

昨年の 11 月末にこちらの部屋に入居して、半年以上が過ぎました。もともと大学で建築を学んでいたこともあり、インテリア含めて全体のしつらえを考えるのは好きな方でした。物件選びをしていたときに、たまたま壁紙や床などを入居者の好きにカスタマイズできる 「カスタマイズ賃貸」 の部屋を提案されて、 「自由に好きな部屋を作ることができる!」 ことに魅かれて、最終的にこの物件を選びました。

20 代前半は、仕事に明け暮れる毎日であまりにも忙しく、部屋を理想どおりに作り上げていく心の余裕もない日々。目の前の業務に追われて、ついには体の調子を崩してしまいました。転職を機に、この中原区に越してきたというわけです。今回の部屋は自由にアレンジの可能な 「カスタマイズ賃貸」 ということもあり、自分だけでなく、来てくれる人にもリラックスできるお部屋づくりを心がけました。緑も多いエリアなので、部屋の窓から視界に入る自然を楽しめるのも安らぎにひと役買っていると思いますよ。

仕事漬けだった頃は、毎日の生活に目をむける余裕など持てませんでしたが、今の仕事は時間の余裕ができたので、衣食住含めた “暮らし” をきちんとしたい、という理想を追求しています。そういう意味では、こんな風に自分らしくカスタマイズできるこの物件との出会いは、運命の出会いだったと言えるかもしれません。

壁紙や床材はご自身によるセレクト。オフホワイトのヴィンテージ感がくつろぎの空間づくりに貢献しています
壁紙や床材はご自身によるセレクト。オフホワイトのヴィンテージ感がくつろぎの空間づくりに貢献しています

こちらの物件はもともと輸入住宅のメゾネット。天井が高かったり、ドアが日本の規格と違っていたり、もともとおしゃれなつくりでした。それを活かす計画を立て、部屋、階段横、トイレ、脱衣所、クローゼットの中など、それぞれテーマを設けて壁紙を選びました。また、 2 階の床材も自由に選んだりと、住まいに求める私の理想を丁寧に再現してみました。壁紙を選ぶ際も 「こういう模様だと天井が高く見えるよ」 などと、プロのアドバイスをもらいながら選ぶことができたので、安心感もありました。壁紙や床を選ぶのは自分ですが、施工自体は入居前に業者の方がやってくださっているので、仕上がりも素晴らしい出来になっています。カスタマイズの料金は、不動産会社が負担してくれるという点も魅力でした。

輸入住宅ゆえの洗練は至るところに残って。真鍮のドアノブもいい味を出しています
輸入住宅ゆえの洗練は至るところに残って。真鍮のドアノブもいい味を出しています

住まいに反映させた、私だけのこだわり。自分で手をかけた分、愛着のあるものに囲まれて日々を丁寧に送る

自作とは思えない出来栄えのダイニングテーブルとスツール。普段は 1 階のキッチンで活躍している
自作とは思えない出来栄えのダイニングテーブルとスツール。普段は 1 階のキッチンで活躍している
さて、壁紙や床を自分でプロデュースした後は、毎日の生活で部屋を育てていきます。部屋を育てるというのは、暮らしに合わせた機能に目を向けることだと思います。そこで、区内の 「中原工房」 で私好みの家具づくりにもチャレンジすることにしました。
中原工房には専属のスタッフさんがいらっしゃって、その方たちに教えてもらいながら DIY で自由に家具などを作ることができるのです。私はつくりたいものの具体的なイメージがあったので、そのデザインや計画を持ち込むと、スタッフさんが親切にいろいろ教えてくださいます。親身なアドバイスに、どんどん創作にハマってしまい、 一層 DIY の魅力に開眼した思いです。

これまでに、1 階のキッチンに置くダイニングテーブル、廃材のアイアンを利用したスツールなどを作りました。工房のスタッフさんと相談しながら家具を設計し、道具の使い方を教えてもらいながら素材を切ったり組み立てたり。自分の頭のなかだけの理想より、プロの技術的なアドバイスを加えると一段と素敵な仕上がりになり、 1 日もあれば完成。そうやって、自分の部屋に合わせてつくった家具に囲まれて暮らすことも、日々を丁寧に送る秘訣かもしれません。

賃貸だからこそできた自由な部屋作り。今の生活スタイルに合わせ、暮らしやすい部屋を作り上げていく喜びがある

入居して半年も経つと、暮らしていくうちに、 「もっとこうしたい!」 といういろいろな希望が出てきました。美観だけでなく、機能面にもニーズが出てくるのです。そういった点も、工房の方にすぐ相談して、一緒に改善していっています。たとえば、階段下にあった収納スペース。最初はそのままでいいかなあと思っていたのですが、暮らしているうちに気になってきて、ここにつける扉を DIY しました。先につくったテーブルと合わせたタイルのモザイクがオリジナルです。カスタマイズ賃貸には、そうやって部屋を自分の育てていく楽しみがありますね。

もともと部屋づくりにはとても興味があったのですが、以前は結婚してマンションや一軒家を買わなければ、自分の思いどおりの部屋には住めないのかなと思っていました。でも、こうやって自由に創作できる賃貸であれば、今のシングルの生活スタイルのままで、好きに部屋づくりが楽しめる。それに、壁紙や床材を変更する施工費を自分で負担する必要がない、という点もうれしいですよね。しかも賃貸なので、いずれ引っ越すこともできます。とはいえ、今はとても気に入っているので、引っ越すことは考えていませんが…。

カスタマイズ賃貸の良さは、自分らしく部屋を育てていけること。今もかなり手を入れていますが、まだまだこの部屋は未完成だとも思っています。生活していくうちにアイディアが生まれてきたり、新しいニーズも出てくるもの。時と共に、私らしさも変化していくと思うので、そんな意味でも新しい可能性を今からワクワクしています。

この部屋で暮らし始めてよかったことの一つに、理想的なワークライフバランスを保てるようになったこと。仕事だけ、暮らしだけ、というのではなく、休日やオフタイムに家で過ごす時間がとても充実している分、ウィークデイの仕事にも打ち込むことができるのです。自分らしく自然を感じられる部屋で、毎日をきちんと送ることできるようになりました。今の暮らしはとても充実しています。

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